うしろの京都 – 京都魔所めぐり #03 「西陣の岩神さん」


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うしろの京都 京都魔所めぐり魔所めぐりの3回目は、西陣の岩神さん。
西陣の住宅街の中に、忽然と出現する巨大な神岩。
最近、帯の渡文さんを中心に、あたりの街並みを整備されて、たいへん綺麗なたたずまいになっています。
岩神さんもお喜びにちがいないですヽ(´ー`)ノ

じつは戦前、岩上さまのおそばには、南座に匹敵する、大きな芝居小屋があったそうです。
その名も「岩神座」。
尾上松之助が牧野省三に出会うという日本映画史の黎明を告げる邂逅も、ここでの出来事。
天明の大火で焼けるまでは、有乳山岩神寺という真言系の寺院があり、お乳の出がよくなるということで、信仰をあつめていました。
お隣は聖天を祀る雨宝院があり、にぎわった場所だったようです。

西陣の岩上神社

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思えば、この岩をめぐって、いろんなことを調べてきました。
この石神は、この地に落ち着くまで、京の街をあちこちさまよい歩いてきましたから。
おおまかな軌跡は、こんな具合。

冷泉院の中嶋
  ↓
二条大宮の中山神社
  ↓
後水尾院の庭石
  ↓
真言僧が西陣に祀る


より大きな地図で 岩神の来歴 を表示

光を放ったり、カッパ(禿童)になったりと、怪異をなして、そのたび、転々とされています。
どの時代にも、何者かが、この石に非常な興味を持っているようなのです。
文献上に顔を出さない存在が背後にうごめき、ちゃんと祀らないで移動させたりすると、「たたり」「怪異」の噂が広められる。
岩神、大井子、あははの辻。 | AZ::Blog

この岩神さまの正体は、何か?
そもそも、冷泉院に置かれるより前は、どこにあったのか。
文献ではたどれないので、憶測するしかないのです。
あるいは、平安京以前、この岩神さんこそが、秦氏らの祀っていたらしい「園神韓神」ではなかったか、と。
それが今回のお話。

井戸の女神

ちょっと煩雑だけど、主な文献を見ておくと。

中山社巌神は、冷泉院の中嶋に火神を祝はしめ給うふ、と云々。
其の後、事の外に光を放つ。
後冷泉院の御時か。託宣して云はく、
「門前に車馬多く、時に出入りたやすからず。此の所を給はりても、一向住まむと欲はず」
と云々。
之に依りて他所に去り移り給ふ、と云々。

ー「古事談」巻5−21

皇五十六代清和天皇、貞観九年(867)三月一日、正一位ヲ贈ラレ、
後冷泉院、永承五年(1050)六月十六日、始テ官幣ヲ建ツ。

─「雍州府志」巻2

○石神
聖天の西、釈迦堂の東三町に有、禿童石と号す。
本は後水尾院の御庭に有しを妖怪なすきこへ有て
今出川の南、今の八條殿の築地の辺に引出さるゝに
猶妖怪やまで、禿童と化して夜行すなど人おそれければ、
寛永のはじめ此地にうつさる。
世人の神とあがめて尊敬せしより妖怪やみて、
かへりて婦人の乳のほそきをいのれば驗あらはせり。

─「菟藝泥赴」第1

冷泉院は、嵯峨天皇が建造、譲位後の後院として使われました。
もとは「冷然院」だったのだけれど、火災が相次いだため、「然(=燃)」の字を「泉」に改める。
岩神が「火神」として祀られていたという古事談の記述は、このことを踏まえたものでしょうか。
しかし、岩神さんが「園神(蘇の神)」であったとしたら、火神ではなく、水の女神。

冷泉院は二条大宮の北東角。
ここが百鬼夜行のメッカ「あははの辻」でもある。それは偶然ではないはず。
字を「泉」に置き換えたのが、興味深いです。
私の憶測では、岩神は、のちの神泉苑となる池か、あるいは井戸のそばにあって、水の女神を表わすものであったはずだから。
「古事談」では、岩神の記述の直前に、「園神韓神」のことが書いてあります。これも偶然ではなくて、セットになって捉えられていたからかもしれない。

浅黄の上下着たる翁

そうそう、冷泉院には、水の精が現われたことがあります。
「今昔物語集」巻27−5、「冷泉院の水の精、人の形と成りて捕らへらるること」というお話。
その姿は、「浅黄の上下着たる翁」。緑色のカッパ(=禿童)。いわばリトル・グリーン・マン…というか、ケロロ軍曹(~_~;)*1

面白いことに、「浅黄の上下着たる翁」は、今昔物語集・巻27−31にも現われます。
「清行、家渡りのこと」。
三善清行が、お化け屋敷からお化けを追い出して、二条南、大学寮南門の東に住まわせてやる話。
お化けの移転先である大学寮南門東は、神仙苑をはさんで、冷泉院とつながる。おそらく水脈づたいに、ケロロは泳いだんです。

もっと面白いのは、清行がお化けを追い出した家。
これは今の堀川五条、醒泉小学校ですが、すぐ北に、園神韓神が内裏から移されたという場所がある。
醒ヶ井(佐女牛井)という有名な井戸のあったあたりで、まさにこの井戸の女神として、蘇の神・婆梨采女が祀られていたんだと思うんです。
「佐女牛井」という字を宛ててみるのも、牛頭天王の嫁らしい感じ。
あと、三善氏もまた、渡来系であることも、書き添えておきましょう。
AZ::Blog はんなりと、あずき色☆: 夜歩く・4「お化けのお引越し」

「浅黄の上下着たる翁」という水の精…たぶん、竜宮で再生中の牛頭天王。
もう一箇所、宇治拾遺物語にも出てきます。
「陽成院妖物の事」(巻12-22)。
真夜中。大なる池のある釣り殿から、ほそぼそと手が伸びてくる。
「我は浦島の弟にして、千二百年前からここに住むものであり、社を建てて祀れ」と。
この託宣にしたがわなかった男を、みるみるうちに巨大化した妖物が食らう、というもの。
浦島太郎は、竜宮で女神と結ばれ再生するものとして、蘇民将来の神と同系の伝説なんです。*2
そして、陽成院は、冷泉院のとなり。また、泳いでます。
この場所に千二百年前(誇張表現)からいた神様…園神韓神、としか思えない。

細かい情況証拠ばかりですが、「園神韓神」をめぐって、何者か(ヘロン星人?)がうしろで動いている。
この神さまが、平安京以前、山城の地で、渡来人たちを中心として、きわめて重要な存在であり、それは平安京以降も完全には忘れられてはいなかったから…ではないか。*3

たいへん不思議なことに、西陣においても、岩神さんのとなりに、ちゃんと井戸がある。
江戸時代まで、この岩神の正体を知るものたちがいた…ということなんでしょうか。謎だ。
正方形の井戸を掘る技術とともに、「井戸の女神」の信仰は伝承されていたはずなのです。

西陣の岩神さんと井戸

田楽の向かう先

岩神さんには、もうひとつ、重要な伝承があります。
それは、「三井寺の新羅大明神と、岩神が同じ」ということ。*4
岩神さんがもともと「韓神(新羅神)」だったということ。
三井寺…つまり、「三井=御井」の寺と結びつけられているのも、この神が井戸の神であるから。

さらに、もうひとつ、岩神をめぐって重要なのは、永長の大田楽のこと。
大江匡房が「近代奇怪の事、なにを以てこれにくわえん」と驚嘆した、京の町で人々が踊り狂った夏。

永長元年(1096)の夏、落陽大いに田楽の事あり。
その起こる所を知らず。はじめ閭里よりして、公卿に及ぶ。
高足・一足・腰鼓・振鼓・銅びょう子・編木(びんささら)、殖女・春女の類、日夜絶ゆることなし。
喧嘩の甚だしき、よく人耳を驚かす。
諸坊・諸司・諸衛、おのおの一部をなし、あるいは諸寺に詣で、あるいは街懼(がいく)に満つ。
一城の人、みな狂へるが如し。けだし霊狐の為なり。

─「洛陽田楽記」

この大田楽隊は、どうも二条大宮の「中山明神」、つまり岩神さまを目指していた気配がある。
「中右記」七月十三日の条に、「冷泉院に参りて、中山名神、妙曲尽くす」という記述がある。*5
そもそも七月十三日というと、現在なら祇園祭たけなわの頃。

いろいろつながりあっています。
魔所とされる地所。
たたりや呪いの噂は、一定の型がある。
どうも似たような背景にもどづいて、どの時代でも同じような系統の人たちが、それらの噂を生み出している…ように見える。
それは、山城の地をもともと開拓していた人々が持っていた信仰であり、農業や土木、鍛冶などの作業と一体化した呪術。
かなり広域に、相互につながりあった複数のグループによって、バリエーションをもって伝えられていた。
平安以降も、その断片は各所に残存して、都市化していく京の町で、そうした古代的な匂いをもつ伝承は、たたりや呪いといった、暗いトーンで恐れをもって捉えられるようになっていった。
それらは民衆の声として、民主主義の原型をなしているかもしれず、次の時代に台頭する力を象徴的に先取りしている場合が少なくないのです。

…古い神様の信仰が少し見えてきた。
ここ千年くらいで、自分がはじめて解いたかも…と思うと、ちょっと興奮(´ー`)
なんか、すごい大発見をしつつあるような気がしないでもない。
いやあ、全然、トンデモかもしれないですけどね(* ^ー゚)ノ

次回は、たぶん稲住神社のマオーさま
今回は難しくなりすぎたので(でも、どうしてもちゃんと書いておかねばならなかった)、次回はもうちょいとやさしく(できればいいのだが)。

¶ Footnotes:
  1. ヨーロッパの森で、妖精が現われるときも、この姿をしています。ピーターパン・スタイル。 []
  2. たとえば「祇園牛頭天王縁起」 []
  3. 清行といえば、一条戻り橋で、息子の修験僧・浄蔵貴所によって、蘇生させられる人。「戻り橋」の由来となる人物であり、そもそもこの伝承が、牛頭天王が王子となって蘇る物語のバリエーションなのかもしれない。 []
  4. 「雍州府志」「京師巡覧集」「菟藝泥赴」 []
  5. 岩清水、賀茂、松尾、祇園などにもお参りしていて、岩神さんだけではないのですが、「中山名神」がことさら重視されているように読めなくはないのです。 []